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Geo-Seismo Technical Report 26

震度6~7の地震における建物の揺れを推定

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1 概要

地表面の計測震度と最大加速度の対数には、比例関係があることが知られています(下図)。地表面の計測震度と建物の最大加速度にも同様な性質があると仮定し、震度6~7時の建物の揺れを推定します。

2 最寄りのK-NET計測震度の平均値を利用

裏面に、最寄りのK-NET3か所における計測震度の平均値と、2種類の建物の最大加速度の対数の関係を示します。それぞれに比例関係が認められます。これらの回帰式を求め、計測震度に震度6~7相当計測震度を代入することで、建物付近で震度6~7の地震が発生した場合に、建物に生ずる最大加速度を推定することができます。

最大加速度にかえて、最大層間変形角の対数とK-NET計測震度の平均値との関係も示しました。これらの間にも比例関係が認められ、同様の方法で建物に生ずる最大層間変形角を推定することができます。 下表にその結果を示します。

出典:金刺精一, 金子史夫:計測震度と物理量の関係について, 応用地質技術年報, p.85~96, 1997
K-NET計測震度の平均値と最大加速度、最大層間変形角の関係(4階建、RC造)
K-NET計測震度の平均値と最大加速度、最大層間変形角の関係(4階建、S造)